物件を賢くえらぶためのお役立ちガイド
http://www.horidashi-bukken.com
http://www.horidashi-bukken.com
第2章 物件情報の賢い集め方
晩婚化が進んでいる日本では、長年都会で一人暮らしをする独身者が増えています。
一人暮らしの寂しさを紛らわすためにペットを希望する人も増えてきているため、最近では賃貸でもペット可物件がずいぶんと増えてきました。
とはいえ、まだまだ件数は少ないですし、ペット可物件には独自のルールもあるので、よく調べてお部屋探しをしたいものです。
ペットと暮らしたいと考える独身者が増えるに連れ、ペット可の賃貸物件需要が増えつつあります。
とはいえ、現実的にはペット可能物件はまだまだ少ないのが現状です。
しかし、逆にペットと暮らすことを前提として設計された「ペット同居型(共生型)マンション」も見ることができるようになりました。
ペット共生型マンションでは、ドッグフェンス・ドッグラン・リードフック・猫棚・ペット用ドア・ペット用トイレ・足洗い場・トリミングルームなどが整備されていたり、ペットによる傷やよごれがつきにくい床材や壁紙が使用されていたり、ペットによるコンセント事故が起こらないよう高い位置にコンセントが設置されていたりなどの配慮がある物件もあります。
ペット可物件ではここまでの配慮はありませんが、ある程度の配慮がなされていることが多く、足洗い場や傷のつきにくい床材や壁紙などが使われている物件は比較的多く見られます。
物件ごとに特徴には違いがあるので、どんな設備が整えられているか確認しておきたいものです。
しかし、ペット可物件でなくても、金魚やハムスター・小鳥のような小動物であればOKの物件は結構あります。
鳴き声や糞尿・臭いなどで、近隣に迷惑をかけることのない動物であれば、入居時に確認すればOKという事も少なくありません。
これに対して犬のように鳴き声が大きかったり、猫のように放し飼いにする飼い主がまだまだ存在しているような動物は、ペット可能として特別に許可されている物件でなければ無理なことがほとんどです。
しかしペット可物件は、一般的な賃貸住宅と比較して、同等の間取りや条件の物件でも家賃が割高な傾向があります。
また、住民同士のトラブルを回避するために、共有スペースでのペットの扱いやゴミの出し方などに独自のルールが設けられている物件もありますから、事前によく確認することが重要となってきます。
ペットと暮らすためのお部屋探しをする場合には、物件だけでなく近隣にも注意を払いましょう。
既にペットを飼っている方も、これからペットを飼いたいと思っている方も、ペットの種類によって必要な住環境には違いがあるということを理解しておく必要があります。
ペット共生型住宅やペット可物件でも、どんな動物にでも対応可というわけではありません。
一般的に犬猫などの場合でも大きさが規定されていることも多くあります。
また猫を飼っているのに、犬対応型のペット可マンションを選んだのでは、不要な設備ばかりで高い家賃が割に合わないなんてことにもなりかねません。
それではどんな点に気をつけて物件探しをするのが良いのでしょう?
◆犬
犬は散歩が必須の動物なので、近隣に散歩コースが確保できる場所や、ドッグランが用意されている物件などを選ぶと良いです。
排気ガスにまみれて散歩したり、交通量が激しく歩道のないような狭い道で、事故に怯えながら散歩しなければならないような場所は避けましょう。
また犬は、さまざまなペットの中でも鳴き声が大きいという特徴があります。
可能であれば、専門家の指導を受けて吠えぐせを治すためのしつけを行いましょう。
そして鉄筋コンクリート造や防音設備の整った物件を選ぶのが無難です。
また犬の場合は、季節ごとの生え変わりによる毛の問題も、他の動物より大きい傾向があります。
散歩のついでに寄れるような近隣に、トリミング店があると便利ですね。
◆猫
猫とペット可物件に住む場合には、住人同士や近隣とのトラブル回避のために、外部への放し飼いが禁止されていることがあります。
放し飼いされている猫は寄生虫や感染症に罹るリスクが高いため、住人のペットにも移してしまう危険などもあるからです。
そういった場合には、室内で十分な運動ができるよう確保してあげる必要があります。
また猫で一番厄介なのが、爪とぎの習性です。
いくら傷がつきにくい壁紙や床材を使用していても、傷がついて交換となれば費用が高くつきますから、カーペットやカバーを貼るなどして防御しましょう。
◆小動物
一般的に小動物とは、金魚や熱帯魚などの魚類・小型の爬虫類・小鳥・ハムスター・モルモット・リス・ウサギなどを指します。
これらの小動物は、ペット可物件でなくても大家さんの承認があればOKという事も少なくありません。
多くの場合、これらの小動物は鳴き声や臭いなどで近隣に迷惑をかけることはほとんどありませんから、飼育していることを気づかれないまま飼うことも可能ですが、飼育する際には必ず許可をとるようにしてください。
また鳥の中でも大型鳥の場合は、朝晩に大声で鳴くというしつけではどうにも出来ない本能的な習性があるため、後々近隣との間でトラブルに発展する可能性があります。
最初からペット可物件を選んでおくのが無難でしょう。
大型鳥は嘴の力も強いため、柱や鴨居などの木の部分をボロボロに噛み砕いてしまうので、できるだけ鉄筋の物件を選ぶことをオススメします。
爬虫類の場合も、大型の場合にはペット可物件でも禁止されていることが多いので気をつけましょう。
飼育者にとっては可愛いペットでも、他者からは嫌われることが多い爬虫類(特に大型のもの)は危険な生物として禁止されていることが多いので、しっかり確認して下さい。
最近では動物愛護の意識が高まり、ペットの飼育に関する法律も年々厳しくなってきています。
ペットの飼育に関する法律は環境省のHPに記載されていますが、その中に「動物の飼い主の責任」として、
1.動物の習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼いましょう
2.人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう
3.むやみに繁殖させないようにしましょう
4.動物による感染症の知識を持ちましょう
5.盗難や迷子を防ぐため、所有者を明らかにしましょう
このように定められています。
また法律とは別に、県や市の条例で更に厳しく規制されているところもあります。
ペットを飼育するということは飼い主には責任があり、ペット可の物件であっても、当然ながら守らなければならないルールやマナーがあります。
ペット可の物件だからといって、必ずしも全員がペットを飼っているわけでも、同じ動物を飼育しているとも限りません。
中には、犬は好きだけど猫は嫌いという人も居るでしょう。
集合住宅という意識を持って、他の住人や近隣の世帯に迷惑を掛けないよう、しつけをしっかりと行いましょう。
また一般的なゴミ問題でも集合住宅では揉め事に発展することが多々あります。
動物の糞尿処理や臭いなどで迷惑をかけないように気をつけましょう。
特に共有部分の利用に関しては、物件ごとのルールを守り、他の住人に迷惑をかけないよう、場合によっては抱えて通るなどの配慮も必要となります。
最低限のマナーを守りながら、快適なペットライフを送りましょう。