物件を賢くえらぶためのお役立ちガイド

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第1章 おさえておきたい基本データ

賃貸住宅の契約期間について

賃貸住宅の契約期間について

賃貸住宅の契約時にチラッと耳にすることはあっても、普段はすっかり忘れている『賃貸住宅の契約期間』。
一般的には、余程のことがない限りは契約期間云々で問題が起きることはなく、ただ更新月が来ると更新手続きをおこなっておしまいということがほとんどです。


ただ、契約期間の更新時期に降って湧いたようなトラブルに見舞われることもあります。

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契約期間内の転居はOK?

違約金、解約金なども要チェック

一般的には、入居時の契約には「契約期間」が設定されています。


つまり、賃貸契約には「契約満了日」があるということです。


分かっているようで分かっていない人も多く、いざ満了日が近くなった時に慌てたりする人も多いようです。


逆に転勤などで転出しなければならなくなった時に、契約期間満了日までまだ日数が残っている場合に「中途解約」などで解約金などを取られるのではないか?と不安になる人もいるようです。


では契約期間満了前の引越しは可能なのでしょうか?違約金や解約金などはどれくらい取られてしまうのでしょう?


結論から言えば、契約満了前に転出することは自由にできます。ただし、契約書の中には「転出の1ヶ月前までに連絡すること」といった条件が記載されていることがありますから、その条件は守らなければなりません。


転出後にすぐに入居者が決まるとは限りませんから、転出の1ヶ月前に連絡していれば新たな入居者を早いうちから募集することができ、管理会社や大家さんの損失を最小限に抑えることができます。


そのための条件ですから、その契約書の記載条件を守らずにいきなり転出したりすれば、違約金などが発生することがあります。おおよその目安は、家賃1ヶ月分程度です。

契約期間が終了するとどうなる?

手続きをしないと自動契約更新に移行

契約満了前の転出についてはOKということが分かりましたが、契約期間満了後の退去を求められることはあるのでしょうか?


もしマンションなどの老朽化を理由に建て替えなければならないような場合は、「契約期間の満了をもって契約を解除したい」といった連絡が入ることがありますが、この場合は双方で話し合うことになります。そのような場合には、6ヶ月前までに立ち退き依頼の連絡をしなければならないことになっています。


基本的に契約期間満了を理由に、管理会社や大家さんから退去を求められることはありません。いえ、求めてはいけないことになっています。


立ち退き依頼は、建物の老朽化などで危険・住人が反社会的事件を起こして周りの住人に多大な被害を与えているなど、社会通念上「立ち退きを要求されても仕方がない」と判断される場合以外では認められません。


では更新手続きが間に合わなかったりした場合にはどうなるのでしょう?


基本的に更新手続きは、管理会社や大家さんの方から1ヶ月位前に通知が来て新たに更新手続きを行うものですが、もし万が一更新手続きが期間内に完了できなかった場合には、自動的に契約が更新されたことになります。


新たに更新手続きを行うことを「合意更新」と言いますが、これに対して正式に更新手続きを行わなかった場合には「法定更新」といって、これまでと全く同じ条件で更新されたことになるのです。


ですから、お部屋を借りている側にとっては、更新手続きの有無は特に問題ありません。

契約期間満了で起こりやすいトラブル

家賃の値上げ交渉はできるだけ穏便に

契約期間満了前の転出もOK、契約期間満了時の更新手続きが間に合わなくても大きなトラブルに発展することはないという事が分かりましたが、契約期間満了時にはさまざまなトラブルが発生することがあります。


では契約期間満了に伴うトラブルにはどんなものがあるでしょう?


一つは家賃の値上げです。契約更新の際に、さまざまな理由で家賃の値上げ交渉がおこなわれるのはよくあることです。


例えば物価が上がった、消費税が上がった、入居時には他の部屋より割安の料金で契約したため通常料金にしてほしいなど、更新を良い機会として家賃値上げや管理費値上げを要求してくる管理会社や大家さんが多いのです。


そのような場合、値上げに応じるか、出ていくかを選択しなければならない状況に追い込まれてしまうことがありますが、正当な理由なく管理会社や大家さんから立ち退き要求を出すことはできませんから、「家賃の値上げに応じられないなら出て行ってください」という要求は通らないことになります。


そのまま更新手続きをせずに放置していれば、自動的に法定更新で「今までと同じ条件で更新された」ことになりますが、今後も暮らし続けるのであればできるだけ管理会社や大家さんとのトラブルは避けたいものです。


同じマンション内の他の方たちの状況を聞いたりしながら、できるだけ穏便に済ませるやり方を考えたいものですね。

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物件を賢く選ぶためのお役立ちガイド

第1章
おさえておきたい基本データ

第2章
物件情報の賢い集め方

第3章
問い合わせのマナーとルール

第4章
内覧の仕方・業者の見分け方

第5章
契約前の重要ポイント

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